Googleハネムーンやエイジングフィルタという言葉をご存知でしょうか?
新しいサイトに対して一定の期間、上位表示しやすかったり、逆に検索結果に表示されにくくなったりする現象のことです。
- 作ったばかりのサイトなのに、やたら上位表示する
- そう思っていたら、突然検索結果に表示されなくなった
そんな方は、今回お伝えする現象に当てはまっているのかもしれません。
ここでは、Googleハネムーンやエイジングフィルタの仕組みについてご紹介していきます。
最近では、特にトレンドブログでよく見られる現象です。(理由は後述します)
Googleハネムーンの仕組み
新しく公開したサイトがいきなり上位表示される状態を、俗に「Google Heneymoon(グーグル・ハネムーン)」と呼ばれます。
Googleは、検索エンジンにおいて常に新陳代謝を起こし、ユーザーの役に立つサイトを発掘しようとしています。
そのため、ドメインパワーが0の新規サイトであっても、開設初期に他サイトを押しのけて上位表示することがあるのです。
ハネムーン期間中は、
- 本来のドメイン評価よりも上位表示を獲得する
- 比較的すぐにインデックスがつき、順位も好調
という状態が続きます。
一種のボーナス期間といえますね!
しかし、しばらくすると新規記事がなかなかインデックスされなくなったり、一度上位表示していた記事の姿が見えなくなってしまうこともしばしば。
それは、ハネムーン期間の終わりを意味します。
ハネムーン期間が終われば、その後は本来のあるべきドメイン評価に戻ります。
サイト開設初期であれば、本来はなかなかインデックスされなかったり、上位表示されなかったりするものです。
これは何もペナルティが課されたわけではなく、Google側が正しい評価に戻したものだと考えられます。
エイジングフィルタの仕組み
そして、グーグル・ハネムーンというボーナス期間が終わると、次に待っているのがエイジング・フィルターというものです。
これに巻き込まれてしまうと、当面の間は新しい記事を書いても、検索結果に表示されなくなってしまいます。
この現象は2010年前後にも取り沙汰されていましたが、それ以降はあまり耳にすることがありませんでした。しかし2023年秋頃を境に、また頻繁に見られるようになっています。
エイジングフィルタとは?
エイジングフィルタとは、新規ドメインへの評価が一定期間保留され、その間は検索エンジンに上位表示されない現象のこと。
あくまで「新しいサイト」に適用される検索アルゴリズムの一つになります。
このような措置が行われるのは、そのサイトが優良であるかを判断するための審査期間という意味合いです。
というのも、新規サイトの中にはスパム行為やフィッシング詐欺目的の悪質なサイトも存在するため。
これを排除するために、Googleは新しいサイトについて一定期間、上位表示させることを保留するのです。
このフィルタのことを、Sandbox Effect(サンドボックス・エフェクト)と呼ぶこともあります。
Googleは公式にこの存在を認めていない
エイジングフィルターやサンドボックスについては、Googleが公式に認めているわけではありません。
しかし、新しいサイトを開設した後、一定期間表示されないという報告が多数上がっており、SEO業界では存在するだろうと考えられてきました。
専門家の間でも、存在する派と存在しない派で意見が分かれていました。
Googleの見解としては、長らくこの存在を否定してきました。
ジョン・ミューラー氏は、ランキングの対象となるまでにどのくらいの時間がかかるか、という質問に対して、「サンドボックスは存在しない」と明確に回答していたのです。(現在は削除済み)
しかし、2024年5月に流出したGoogleの内部文書を見ると、そこには明確にサンドボックスの存在が記載されています。
詳しくはこちらから
これによりエイジングフィルターが存在することが明白に。
Googleが公式に存在を認めたわけではないとはいえ、実質的に認めたと言わざるを得ない状況なのです。
新規サイトは必ずエイジングフィルタにかかるのか?
新規サイトへの措置という話をしましたが、新しいサイトを作れば、必ずフィルタにかかるわけではありません。
一説には、新規サイトの50%程度と言われています。
また、これは私の肌感覚なのですが、新サイト開設から間もない時期において急激にアクセス(一日1000PV~)を集めると、その2~3日後にフィルタが発動する印象です。
そのため、トレンドブログなど一気にアクセスを集めるブログを運営されている場合、このフィルタにかかる確率は上がる可能性も。
うまいプレイヤーさんのほうがブログ開設初期にアクセスを集めるため、フィルタにかかりやすいという何ともいえない状況です…。
もちろん、一気に多くのアクセスを集めてもフィルタにかからないブログもありますし、トレンドブログ運営者が必ず見舞われる現象ではありません。
フィルタにかかる基準はGoogleのみぞ知るの世界ですが、このような傾向があることは知識として知っておかれるといいでしょう。
エイジングフィルタが解除されるまでの期間
エイジングフィルタが解除される期間について、Googleは明言していません。
しかし、多くの場合は約3ヶ月~半年程度で解除されています。
そのため、フィルタが外れるまでの間は、辛抱強く待つことです。
最悪なのは、急にアクセスが下がったことでペナルティを受けたのではないかと勘違いしてしまうこと。
そして、それによりブログを諦めてしまうことです。
フィルタ解除を早めるためには?
エイジングフィルタを早期に解除する方法として、有効と考えられているのは以下の3つです。
- 時間が経つのをひたすら待つ
- 更新を続けて、健全なサイトであることをGoogleにアピールする
- 良質で関連性の高いサイトから被リンクをもらう
1つ目は、時間が経つのを待つことですね。
明らかにおかしなサイトでない場合、そのうち復活します。
2つ目は、フィルタ期間中も記事の更新を続けて、Googleに健全なサイトであるとアピールする方法です。
ネットの意見を見ていると、フィルタ期間中には、「何もせずに放置派」と「記事更新をする派」に分かれるのですが、私は後者を支持しています。
なぜなら、フィルタ期間中が「Googleとの信頼構築期間」だと考えられるのであれば、そのために然るべき対応を取るのが妥当だと考えられるからです。
この意味において、3つ目の方法である良質で関連性の高いサイトからの被リンクも有効だと思われます。
自分のサイトだけでGoogleからの信頼を獲得できないのであれば、その分野において歴の長い、権威あるサイトからの推薦をもらうことでプラスに働く可能性があります。
自動ペナルティとエイジングフィルタの違い
繰り返しになりますが、エイジングフィルタは自動ペナルティとは異なります。
- 自動ペナルティ:Googleに規約違反と見なされ、検索上位に上がらなくなる現象
- エイジングフィルタ:新規ドメインへの評価が一定期間保留され、その間のみ検索エンジンに上位表示されない現象
前者は検索エンジンから永久追放されるイメージで、後者はあとから評価が回復するという違いがあります。
エイジングフィルタは、ゴルフのバンカー(砂場:Sandbox)で、今はうまくコースに戻れない状態なだけだと考えましょう。
運営するサイトにおいて急激にアクセスが落ちてしまった場合、どちらに該当するのかを判別することは非常に難しいです。(似たような現象で両方とも通知がこないので)
ですが、一般的に以下のような現象に当てはまっているかどうかで、ある程度の当たりをつけることができます。
エイジングフィルタの特徴
- 新規ドメインを使っている
- サイト開設から間もない時期である(~3ヶ月)
- 記事タイトル名をそのまま検索しても、上位に出てこない
自動ペナルティの特徴
- サイト開設から時間が経っている
- 記事タイトル名で検索すると、上位表示される
- センシティブな話題を扱ったりブラックハット的なSEOを行ったりした覚えがある
この判別方法は完全に独自の見解ですので、必ずしもこの特徴に当てはまるとは限りませんが、一つの判断材料にしていただければと思います!
ちなみに、エイジングフィルタの場合は、粘り強く記事作成を続けていけばOK。
自動ペナルティの場合は復活が難しいケースが多いですので、新規サイトの開設も視野に入れていかれるといいでしょう。
まとめ
最後に、本記事の内容を要約しておきます。
- 新しいサイト開設直後には、グーグルハネムーンというボーナス期間があり、思いがけず上位を取れることがある
- 突然消えてしまったとしても本来あるべき順位に戻っただけなので、焦ることはない
- 一転エイジングフィルタにかかると、上位表示できない期間が続く
- エイジングフィルタにかかるサイトは、新規サイトの半分ほど
- ネガティブな評価を受けていなければ、3ヶ月~半年で解除される
- 解除を早めるためには引き続き記事更新を行いながら、可能であれば良質で関連性の高いサイトから被リンクを獲得する
- エイジングフィルタを自動ペナルティと勘違いしないこと
本記事の内容が、あなたのブログ運営のお役に立てると嬉しいです!
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