2020年、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。
中国や韓国、日本といったアジア圏だけでなく、イタリアを始めとした欧州でも感染者は増加の一途を辿っています。
そしてその影響は、観光業や飲食業、住宅業界といった経済活動にまで拡がりを見せています。
そんな中、広告業界にも今後影響が出始めるのでないかと懸念する声が上がっています。
特に、アドセンス広告で収入を得ている方にとって、これは非常に悩ましい問題なのではないでしょうか?
そこでこの記事では、
- 新型コロナウイルスのグーグルアドセンス単価への影響
- 講じられる対策
について、お話していこうと思います。
新型コロナウイルス蔓延でアドセンス単価への影響が懸念される理由
そもそも、なぜ新型コロナウイルスが蔓延するとアドセンス単価下落が懸念されるのでしょうか?
この理由は主に2つです。
企業が広告出稿を停止する可能性があるため
アドセンス広告は、広告主である企業などがGoogleに広告の掲載を依頼し、Googleを通して、あなたのブログに広告が表示される仕組みとなっています。
そして、あなたのブログを訪れたユーザーが、ブログに掲載してある広告をクリックすると、Googleを通して、あなたに報酬が支払われます。
そのため、そもそもの広告主である企業がいなければ、このビジネスは成り立ちません。
新型コロナウイルスの影響を受けて、経営状況が悪化した企業が広告出稿を停止した場合、必然的にブログ運営者に回る利益も減少してしまうことになります。
経費の中でも削減されやすいのが広告費
また、企業が経営の危機に瀕した際、真っ先に経費削減の対象とされるいるのが「3K」と呼ばれる経費科目です。
- 広告宣伝費…企業の宣伝活動に関わる費用
- 旅費交通費…交通費や出張費等
- 交際費…取引先との接待費用等
見ていただくとわかるように、即座に企業の経営活動に影響が出づらい経費から削減対象になるということですね。
そして多くの企業では、この「広告宣伝費」が、Googleに広告出稿する際の費用となっています。
経営悪化により企業が広告費の削減に乗り出せば、アドセンスのクリック単価の下落といった影響が出る可能性は高いといえるでしょう。
新型コロナウイルスによるアドセンスへの影響は?
本格的に影響が出始めると予想される時期
では、2020年3月時点で新型コロナによるアドセンスへの影響は出ているのでしょうか?
SNSなどの反応を見ていると、
- 現時点では影響を感じない
- むしろ普段よりアクセス数が上がっている
といった声が多数。
全国一斉休校などの影響でネットを利用する人が増え、その分ブログへのアクセス流入数が増加しているのでしょう。
一部の方から「下がった」という声もあるものの、現時点ではこれが新型コロナウイルスの影響なのかどうかを断定するのは難しいですね。
また、3月は多くの企業が年度決算を迎える時期です。
そのため、企業が予算消化や売上目標達成といった目的で積極的に広告費を投入する時期となり、広告業界全体は潤います。
これらを考慮すると、3月中はアドセンスを含め広告業界への影響は極めて限定的となるでしょう。
そのため、もし新型コロナウイルスの影響が出始めるとしたら、新年度が始まる4月からだと私は考えています。
しかし、結局のところアドセンスの単価が今後どのように推移していくかを現時点で正確に予測するのは不可能です。
そもそも、新型コロナウイルスがいつ収束するのかについても見通しが立っていない状況ですし、それにより広告主である企業の損失額を試算することは困難といえるでしょう。
アドセンス審査の遅延
2020年3月29日に入った情報ですが、コロナウイルスの影響でアドセンス審査ができない状態となっています。
コロナウイルスが収まれば審査も順次再開していくものと思われますが、その時には審査が殺到することが予想されますので、審査期間は通常より長期化するでしょう。
新型コロナウイルスでアドセンスが非収益化される可能性
アドセンス単価の下落と併せて考えておきたいのが、アドセンスの収益化ができなくなるといった事態です。
こういった可能性はあるのでしょうか?
You Tubeが規制対象に!
これを議論する上で注目したいのが、動画投稿サービスであるYou Tubeの非収益化です。
2020年3月月初時点で、You Tubeでは新型コロナウイルスに関わるコンテンツの収益化ができない事態となっています。
同サービスは2月にクリエイター向けの告知動画で、新型コロナウイルスを収益化制限や広告非表示の対象となる「センシティブな出来事」として考えていると述べています。「センシティブな出来事」は同サービスの広告ガイドラインで、「銃乱射など多数の人命が失われる凶悪な行為」「世界的な健康危機」「悲劇的な出来事」など、人命が失われる予測できない出来事として定義されています。
You Tubeは、「今後の告知があるまで、新型コロナウイルスをテーマにした動画は非収益化される」と説明。
You Tubeほどの巨大なプラットフォームが、新型コロナウィルスに関わるコンテンツ全てを規制対象にしたのは、非常に大きな出来事といえるでしょう。
アドセンスBANのリスク
非収益化の取り組みを行っているYou Tubeですが、アドセンスでも同じ事態になる可能性はあるのでしょうか?
こちらについても現時点では明言できないものの、可能性としてはゼロではないと考えられます。
というのも、You Tubeが非収益化されたことで、ユーザーからは不満の声が漏れている一方、デマ対策になると評価する声が上がっているのです。
アドセンスをメインに収益化されている多くの方が、トレンドブログ実践者。
アフィリエイト収入を目的に、話題となっているトレンドネタ(時事ニュースやドラマ、テレビ番組など)を扱うブログのこと
トレンドブログはその性質上、いち早く情報を知りたいユーザーに届けられるメリットがある一方、デマを拡散するとして社会的に問題視されやすいといった特徴もあります。
もちろん、そういったブログは全体のごくごく一部ではあるものの、新型コロナウイルスを巡っても、感染者や入院先の病院を特定するといったセンシティブな話題を取り上げるブログがあることも事実。
昨年(2019年)にも、”ある事件”を取り上げたトレンドブログが、「センシティブな出来事」として一斉BAN(アカウント停止)になった例もあります。
そのため、こういったブログを社会的に問題視する声が高まれば、一部のユーザーについて非収益化が行われる可能性もゼロではないといえるでしょう。
代替広告で収益の分散を
アドセンス単価の下落や非収益化の可能性を考慮すると、ブログ運営者として事前にできる対策は講じておきたいところです。
そこで私がおすすめしたいのは、アドセンス広告に加えて、他の広告をブログに導入し収益を分散させるという方法。
投資の世界では、「卵は一つのカゴに盛るな」という言葉が有名ですが、広告運用の世界でも同じことがいえると思うんですよね。
アドセンスからの収入一本に頼っていると、アドセンスに何かあった時にもろに打撃を受けてしまいます。
一方、最悪アドセンスの収益化できない事態となっても、他からの収入があれば、この影響を最小限に抑えることが可能です。
また、アカウント停止までならなくても、単価下落によって収益が激減するといったリスクもあります。
トレンド系のブログを運営されている方の平均RPMは300~350円程度。(※特化ブログの場合は、もう少し高いです)
表示回数1000回あがりの見積もり収益額
仮にこの数値が100円悪化するだけでも、月間100万PVあるブログの損失額は10万円になるわけですので、この影響は大きいといえますね。
「そうは言っても、アドセンスより数字の良い会社なんてないんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、最近では多くのネット広告会社が登場し、アドセンスを上回るクリック単価をつける会社も出始めてるのです!
現に、私が運営しているブログでは、アドセンス:他社広告の収益比率はほぼ50:50。
月による変動はあるものの、約半分は他社の広告会社から収入を得ています。
他社広告の運用成績については、こちらの記事に詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。
あとがき
新型コロナウイルスによるアドセンスへの影響や対策方法についてご紹介しました。
今回ご紹介した通り、現時点でアドセンス単価への影響を正確に予測するのは困難といえるでしょう。
しかし、先行きが不透明だからこそ、代替広告などを使って
- 複数の会社による収益分散
- RPM下落によるリスクヘッジ
- アカウント停止(アカBAN)対策
などの対策を講じていくことが大切だと個人的には考えています。
また、他社の広告を導入することで「短期的なRPMの増減に気持ちが揺さぶられることがなくなる」といったメリットも。
コンサル生から続々2月の収益報告をいただいています!
中でも、他社広告を利用してRPM900円超え(ほぼ1PV1円)を達成された方が…!この方を含め、最近よくいただくのが「ブログの収益性が上がったことで、精神的に安定した」という声。
他社広告を入れる一番のメリットはこれかもしれませんね! pic.twitter.com/4v0GUgOOcm—ユミ@ブログ月収100万(アドセンス×他社ネット広告コンサル) (@ymlife_) March 1, 2020
特に、これからの数年間で『アドセンス一強の時代→複数の会社で収益を分散させる時代』に移行していくことが予想されます。
そのため、これを機に代替広告を色々と調べてみてはいかがでしょうか?
また、他社広告の導入をご検討の方向けに無料のメールマガジンも発行していますので、もしご興味があればご登録いただけると嬉しいです!
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