Google AdsenseのRPM(≒ページのインプレッション収益)。
「どのくらいが平均値?」
「どの月に高くなるの?」
など、気になる方も多いのではないでしょうか。
この数値は収益金額にダイレクトに直結することもあり、アドセンスユーザーなら見ておきたい指標の一つ。
そこで本記事では、RPMとは何か?というところから月ごとの推移、平均値などをご紹介していきます。
事前に知識として知っていれば、万が一数値が落ちてしまった場合でも落ち着いて要因分析できるようになるでしょう。
アドセンスにおけるRPM(ページのインプレッション収益)とは?
まずは、RPMとは何かからご紹介しますね。
RPMとは、”Revenue Per Mille”の略で、Googleの公式には以下のような説明があります。
インプレッション収益(RPM)は、表示回数 1,000 回あたりの見積もり収益額を表します。インプレッション収益は実際の収益額ではありません。見積もり収益額をページビュー数、表示回数、またはクエリ数で割り、1,000 を掛けた値です。
出典:AdSenseヘルプ インプレッション収益(RPM)
アドセンスの管理画面「ホーム」の中にある「パフォーマンス」から確認することができます。
ここにない場合は、画面を下にスクロールして「パフォーマンス」を探そう。
もしくは、期間を絞ってRPMを確認したい場合は「レポート」を見るといいでしょう。
このRPM(インプレッション収益ですが、)厳密にいうと『RPM』と『ページRPM』の2つに分かれます。
それぞれ以下の計算式で数値を算出することができます。
RPM(インプレッション収益)=見積もり収益額 ÷ 表示回数 × 1000
ページRPM=見積もり収益額 ÷ PV数 × 1000
一般的には「ページRPM」を使用することが多いですので、本記事ではページRPMのことを”RPM”と表記して、話を進めていきますね!
上のように計算式にすると少し難しく感じますが、
1000PVあたり、いくらの収益が得られるのか?
とざっくり理解すればOKです。
例えば、1000PVのアクセスがあるブログの場合で、300円の収益が発生していたらRPMは300円。
(計算式:300÷1000×1000)
10,000PVのブログで6,000円の収益が発生してたら、RPMは600円になります。
(計算式:6000÷10000×1000)
全く同じアクセス数でも、RPMが2倍になると収益金額も2倍になるということですね。
アドセンスRPMの平均値
そして次は、気になるRPMの平均値についてです。
2024年時点で、いわゆるトレンドブログと呼ばれるような雑記ブログでは、だいたい250円~350円ほどになっています。
- 1,000PV:250円~350円
- 1万PV:2,500円~3,500円
- 10万PV:2.5万~3.5万円
- 100万PV:25万~35万円
また、何か一つのテーマに特化する「特化ブログ」においては、そのテーマの内容によってRPMが高くなりやすい傾向にあります。
例えば、以下のようなものです。
- 金融系(株式・保険・クレカ、不動産など)
- 教育系(英会話・予備校・留学など)
- 転職系(転職サイト・派遣など)
- 美容系(整形・脱毛・ダイエットなど)
- 趣味系(旅行・自動車、バイクなど)
- 法律系(冠婚葬祭・法律相談など)
これらのテーマを扱うブログでは、高額な広告案件が表示されやすいこともあり、RPMも高めに出ることが多いです。
アドセンスはブログの内容に合った広告や、ユーザーの関心が高い広告が自動表示されるからね。
RPMは好況or不況によって変わる
現在はRPM250~350円ほどが一般的ですが、私が現役プレイヤーとして雑記ブログを書いていた2018~2019年頃は、400~700円ほどの数字が出ていました。
RPM700円時代の収益画面
しかし、その後じりじりとRPMが下がっていき、新型コロナウィルスの打撃を受け一気に激減。
現在はRPM250~350円に持ち直したものの、一時期はRPM150~250円ほどの時期もありました。
なぜ、時期によってこれほど数字が揺れるのかというと、それは広告を出稿する側(企業や個人事業主)の事情が関係しているためです。
アドセンス広告は、広告主である企業などがGoogleに広告の掲載を依頼し、Googleを通して、あなたのブログに広告が表示される仕組みとなっています。
そして、あなたのブログを訪れたユーザーが、ブログに掲載してある広告をクリックすると、Googleを通して、あなたに報酬が支払われます。
つまり、
新型コロナウイルスや不況等の影響を受けて、経営状況が悪化した企業が広告出稿を停止した場合、必然的にブログ運営者に回る利益も減少してしまうことになるわけです。
逆にいえば、好景気の時や企業側に資金的な余力が大きい場合は、広告がどんどん配信され、それによりRPMは上昇します。
アドセンスRPMの月別推移
そして、このRPMは年間を通して「月ごと」でも大きく変動します。
一般的に、アドセンスのRPMは企業が決算期を迎える3月、6月、9月、12月に上昇する傾向にあります。
(出典:Google AdSense 季節性のための AdSense収益向上施策シリーズ)
なぜ、決算月にRPMが上がるのかというと、それは企業の「広告費」の予算消化が入るため。
多くの企業は、一年の初めに「経費ごとの予算額」を策定します。
その予算に合わせて費用を消化していくのですが、
予定通りに予算が消化できているのか?
これを確認するのが決算月になります。
そのため、この月には消化しきれていない広告費が一気に使われるというわけ。
もちろん、もともと決算月に合わせて予算を消化するという計画を立てている企業も多いです。
特に、12月はシーズン的に個人のお財布が緩みやすい(ボーナス&クリスマス&お正月)ため、ここでガンガン広告を打つ企業もあります。
次いで、多くの会社が一年の本決算として設定している3月も広告が増えやすく、RPMが上がりやすい月といえるでしょう。
決算月であっても、広告主側が月末にかけて予算を使い切ってしまった場合、月途中からRPMが下がることもあります。
RPMの仕組みを知っておく意義
ここまで、
- RPMとは何か?
- RPMが上がる(or下がる)仕組み
- RPMの平均値
- 景気とRPMの関係
- 月ごとのRPMの推移
について解説しましたが、ブログを運営する上でこのような知識を知っておくことは非常に大事です。
ブログを運営するというのは、一つの事業のオーナーになるというのと同義です。
数値が悪化してしまった場合に、なぜそのようなことになっているのか原因が考察できないのはオーナーとして失格でしょう。
また全く原因がわからない場合、精神的にパニックになってしまうことも。
そうすると、ブログの運営が疎かになってしまったり、記事更新が手につかなくなってしまうことにもなりかねません。
逆に、時期的な要因であることがわかれば「今月はそういう月だから仕方がない。時間が解決してくれるものだ」と、冷静にブログ運営をしていくことができます。
また、もし他に何か要因が考えられるのであれば、それを突き止めて改善を模索していくことも可能です。
そのため、ブログを実践する以上SEOの知識だけではなく、アドセンスや広告の数値を分析する力も併せて身につけていきましょう。
最初から全てを身につけるのはハードですが、記事更新に慣れてきたら少しずつ広告についても学んでいかれるといいですね。
あとがき
ブログを運営する上で、アドセンスユーザーが知っておきたい知識をご紹介しました。
まずは本記事でRPMの概念を理解するところから始めていきましょう。
そして普段からRPMを確認する癖をつけておき、数値の変化にも敏感に気づけるようになってくださいね。
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