「何度もアドセンス審査に落ちている…」
「ネットを見ていると、審査基準について意見がバラバラで一体何を信じていいかわからない」
本記事は、そんなお悩みをお持ちの方に向けて書いていきます。
私は、業界歴4年と少し。
これまで50名以上の方のアドセンス審査をサポートしてきましたが、この4年間でアドセンス審査の傾向が随分変わったように感じます。
特に最近よく論じられる議論の一つが、
アドセンス審査にPV数(アクセス数)が必要は本当なのか?
というもの。
ネットを見ていても意見が真っ二つに分かれる議論ですが、これについては半分本当で半分誤り、というのが私の見解です。
これだけ言われても「?」という感じだと思うので、この4年間の変化を踏まえ、詳しくお話していきます。
大前提として絶対的な正解は誰にもわからない
本題に入る前に一つだけ。
アドセンス審査の基準について、「100%答えを知っている人はいない」ということをお伝えさせてください。
世の中には、「ブログコンサルタント」「アドセンス審査サポーター」といった肩書きの方が多く存在します。(私も含め)
しかし、その誰一人として絶対的な正解を知っている人はいません。
なぜなら、Googleは明確な審査基準を公開していないからです。
審査に不合格になってしまった場合でも、
- 有用性の低いコンテンツ
- 価値の低いコンテンツ
など、ざっくりとした不合格理由しか教えてくれません。
そのため、具体的にどこが引っかかって審査に落ちてしまったのかを特定するのは、正直かなりハードです。
アドセンス審査に直接携わっているGoogle内部の人間でなければ、審査基準を100%知ることはできないでしょう。
だから、審査傾向を掴むためには、実際に色々試して検証していくほかないのです。
私は2019年~現在にいたるまで、50名以上の方のアドセンス審査をサポートしてきました。
そしてそこから、合格された方の共通点や傾向を抽出したところ、2023年現在アドセンス審査に合格するには2つの方法があるという結論に至りました。
この結論に至るまでの経緯と、2つの方法について詳しく解説していきます。
本記事の内容は、完全に私の考察です。基準が公表されていない以上、「100%これが正しい」と断言するものではないことを予めご了承ください。
アドセンス審査の傾向変化
2018年~2019年:独自性が重視される時代
私が初めてアドセンス審査に合格したのは、2018年のこと。
当時、アドセンス審査に通過するためには「独自性の高いコンテンツを作ること」が声高に言われていました。
どこにでもある情報を切り貼りするのではなく、自分の経験談を多く盛り込むこと。
可能であれば、自分で撮影した写真などを使い、独自の見解を述べることが合格する上で大事だと考えられていたんですね。
私自身、その点を意識して一発で審査に通過。
翌年コンサルタントとして活動するようになってからも、この基準をもとにコンサル生さんに教えていました。
他にも、意識した点についてはこちらに詳しくまとめています↓
こうした点を意識すれば、この頃はPV数に関係なくほぼ全ての方が合格されました。
2020年:審査の難易度がアップ
2020年頃になると、アドセンス審査の難易度が一気に上がった印象を受けました。
正確に言えば、「年々難しくなってきている」という表現の方が正しいです。
もともとアドセンスは、無料ブログにちょろっと日記を書いても受かるくらい審査が緩い時期がありました。(2010~2015年頃の話です)
数百文字程度「今日の日記」という形で書いて受かっていたというので驚きです…!
それが、その後無料ブログでの審査がNGとなり、さらに「コンテンツの質」が重視されるようになっていったのです。
2018年頃でも、「最近はかなり難しくなってきている」と言われていたのですが、それでもその頃は審査を受けた人ほぼ全員が合格できていました。
仮に一度や二度不合格になってしまっても、記事を書き直して独自性を高めたり、記事数を増やしてより質を高めるなどの工夫をすれば合格できていたのです。
それが2020年頃になると、良い記事を書いてもなかなか審査に通過することが難しいケースが見られるようになっていきました。
2020年:新型コロナウィルスの影響で審査不可に
その後やってきたのが、新型コロナウィルスの流行です。
Googleもこの影響をもろに受け、対応に追われていたのでしょう。
アドセンス審査が、2~3ヶ月間ストップしました。
コロナがアドセンス審査にも影響。
— ユミ👠アドセンス×他社広告ブログ (@ymlife_) March 29, 2020
精神的に焦ってしまいますが、"今自分にできること"に着目して、冷静に対処していこう。 pic.twitter.com/qqS22vOraa
審査に出しても「審査不可」という結果が返されてしまい、アドセンスを新しく取得することができない期間が続きました。
その後、無事審査が再開したものの、ここから少し審査の風向きが変わっていきます。
2020年夏頃~:PV数があれば審査に合格するように
具体的にどのように変わったのかというと、PV数があれば記事の内容に関係なく審査に通過するようになったのです。
目安としては一日200PV。
これくらいのアクセス数があれば、高い確率で審査に通過することができました。
記事の内容も、
- 芸能やニュース系の記事
- 炎上ネタ
- 事件や事故
- アダルト系のキーワードを使った記事
など、以前の審査基準では絶対にNGとされていた内容でも、バンバン合格するようになったのです。
(小さな声でいいますが、「ポロリ 画像」というキーワードをタイトルに入れ、写真をドン!と載せているブログでも普通に合格しました。←コンサル生さんの事例)
また、事件系の記事で一気にアクセスを集め、2記事で審査に通過した事例も、コンサルタント仲間から聞きました。
Googleさん、以前から方針転換しすぎでしょ…。
しかし当時の私は、
アドセンス審査に合格するなら独自性の高いコンテンツ一択
と信じていたため、最初はこの現実がなかなか受け入れられず。。
というのも、以前から信じられてきた常識と違いすぎたためです。
でも、コンサル生さんだけでなく、仲間のコンサル生さんもこの基準で合格していることを知り、徐々に審査の傾向が変わったことを実感。
極めつけは、「複製されたコンテンツ」で不合格となった方が、記事の内容やサイトの中身を一切変えず、Twitterで記事を拡散。
PV数を集めて審査に出し直したところ、通過した事例を目の当たりにしたことです。
(おいおい、まじか・・・)
これが第一印象でしたが、実際に通過してしまったのですから、
PV数基準での審査通過はある
というのを、信じざるを得なくなった出来事でした。
なぜ、Googleがこのような方向性に舵を切ったのかについては、私なりの考察があるので後ほどお話します。
2023年現在:審査に通過する方法は2つ!
ここまで読んで誤解してほしくないのは、PV数がないと審査に受からないというわけではないということです。
ネット上で議論となっているのが、「PV数があれば受かる」という人の発信を見て、「自分のクライアントはPV数がなくても受かっている」と主張するパターン。
PV数があれば受かる ⇒ PV数がないサイトは受からない
という解釈になり、意見が真っ二つになっているという点です。
「独自性が高いコンテンツを作れば合格できる」と教えてきたコンサルタントにとって、これまでの考え方を覆すような意見に感じられたのでしょう。
私自身、最初はPV数基準での合格に対する反発が強かったので、気持ちはよくわかります…!
しかし、「PV数があれば受かりやすい」というだけで、PV数がないサイトが落ちるわけではない点に着目しないといけません。
というのも、
独自性の高い質の良いコンテンツを作れば、アクセス数がなくても普通に審査に受かります。
これは、現在でも変わっていません。
2022年9月に審査に通過されたコンサル生さんも、ブログのPV数がゼロに近い状態で合格されています。
この方はこれまで10回以上アドセンス審査に挑戦するも不合格。
そこでコンサルをご依頼いただき、記事の質(独自性という観点)を高めていったところ、一発で審査に合格されました!
一日のアクセス数もほとんどない状態だったとのことですが、何の問題もなく通過されています。
他にも、同様のケースで合格されている方多数です。
最新のアドセンス審査ではPV数は必要なのか?【結論】
これらを踏まえ、アドセンス審査に合格するための方法として、私が出した結論は以下になります。
- これまで通り、アクセス数がなくても「独自性路線」で合格することは可能。(ただし以前と比べると難易度が高め)
- 独自性路線が難しいと感じるなら、「PV数路線」でも合格できる。(目安:一日200PV~)
ちなみに、一日200PVというのもこれまで合格された方の傾向を見た印象ですので、このPV数があれば必ず審査に通過できると保証するものではありません。
何せ、Googleは基準を公表していないですので・・・。
もし不合格となってしまったら、500PV、1000PVと、PV数を増やして挑戦してみてください。
一般的なトレンドサイト(芸能やニュース)の内容でも、普通に審査通過する事例は多いです。
ただし、一部の過激すぎるコンテンツ(衝撃的な内容)や公序良俗に反するものは不合格となる可能性があるので、ご注意ください。
なぜGoogleはPV数基準に舵を切ったのか【考察】
ここで浮かぶ疑問として、「なぜGoogleはPV数があるサイトを合格させるようになったのか」ということではないでしょうか?
以前であれば、到底通過することが難しかったトレンドサイトのような記事でも、バンバン合格している現実。
Googleからすると、大きな方針転換といえるでしょう。
ここからは私の考察になるのですが、
/
新型コロナウィルスの影響が、Googleにとってあまりに大きすぎた
\
からなのではないかなと。
Googleの収益は広告が85%。うちアドセンスが70%を占めています。
アドセンスユーザーならご存知の通り、新型コロナウィルスの影響を受けて、アドセンスのクリック単価は激減しました。
トレンドサイトの場合、それまでは平均15~25円ほどあったCPCが、一番ひどい時には2~5円ほどまでに落ち込んだのです。
なぜコロナの流行によってこのようなことが起きるのかについては、こちらに詳しく解説しています↓
私たちサイト運営者側がこのような影響を受けているということは、アドセンスを運営するGoogle側はさらに大きな打撃を受けていることは間違いありません。
Googleのようなプラットフォームビジネスを展開する会社の主な収益源は、「広告」です。
広告からの売上が激減するというのは、Googleにとって死活問題。
Googleといえど営利企業である以上、利益を出さないと存続が厳しいでしょう。
そのため、何とか売上を回復させようと、とった手段の一つが「PV数基準での審査合格」というものではないかと考えられます。
というのも、
PV数があるサイトというのは、単純にお金になります。
多くの人が閲覧するサイトに広告を掲載すれば、当然売上も爆上がりです。(Googleも儲かる)
だから、
Google「表向きには独自性基準のみにしたいけど、お金のために四の五の言ってる場合じゃねぇぇぇ!!」
ということだったんじゃないかなと。笑
※完全にユミの考察です
ただ、PV数基準のみにしてしまうと、本来のGoogleのスタンスとは大きくかけ離れてしまいます。
頑張って独自性の高いコンテンツを作って審査に出した人を落とすというのは、さすがにおかしな話でしょう。
結果、
・PV数があれば合格する
・独自性の高いコンテンツでも合格できる
という2つの基準が生まれたのではないかと考えられます。
2022年夏頃~際どい画像がNGに?
背景~細かく説明したところ、そろそろ5,000文字くらいになるので締めようかと思いますが、最後にもう一点だけ。
これは2022年夏頃から見られるようになった傾向ですが、
際どい画像を掲載したサイトが不合格になった
というケースが報告されています。
以前であれば普通に受かっていたような、ちょっと際どい画像です。
そこで画像を削除して審査に出し直したところ、通過したケースが複数件あります。(全てトレンドサイトです)
もしかすると、コロナの影響から持ち直してきたGoogleが、また審査基準を引き締める方向に動いているのかな・・・?と。
Googleは本来、
- 独自性の高いサイト(ユーザーにとって有益なサイト)
- クリーンな運営をしているサイト
に、広告を掲載したいと考えていました。
しかし、そうも言っていられない状況で致し方なく審査基準を一部変更したものの・・・。
コロナから2年以上が経過し、徐々に売上を持ち直してきたことから、元の基準に戻していこうとしているのかもしれません。
というのも、以前に比べるとアドセンスの単価も少し回復しているんですよね。
一時は一桁台前半に落ち込んだCPCも、最近では10円前後をつける方もいますし、以前よりは若干上向き傾向です。
それでもコロナ以前のような水準には戻っていませんが、私たちの収益が回復しているというのはGoogle側の収入も回復してきた証拠。
そうすると、今後はさらに基準が変わる可能性もあるでしょう。
Google「やっぱりPV数では通さんぞ~!」
と、元の基準に戻っていってもおかしくない状況です。
そのため、審査に臨まれる場合は常にこうした時代の流れをつぶさに追っていきながら、その時々の傾向に合った対策をしていくことが大事です。
2023.1追記
PV数があっても、審査に不合格となってしまう事例が出てきています。
あとがき
今回は、アドセンス審査にPV数は必要なのか問題について切り込んでみました!
「アドセンス審査に合格するためには絶対にPV数が必要」
「いやいや、私はPV数ゼロでも通過したんだから独自性基準が正しい」
という二元論ではないことが、おわかりいただけたのではないでしょうか?
ネット上には、「私の合格体験談」という形で、その方独自の事例を書いた記事が多く掲載されています。
しかし大切なのは、それをそのまま信じるのではなく、様々な事例から自分で考察したり合格者に共通する点を抽出するという考え方です。
そして繰り返しになりますが、ここに書いているのもあくまで私の考えであって、Googleから聞いた話でもなければ、他のコンサルタントの受け売りでもありません。
何が正しいのか、正しくないのかについては、これを読まれたあなた自身が判断していただければと思います。
そして、考察する際の一つの材料として、本記事の内容を役立てていただけますと幸いです。
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